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試合を作り勝っていけるチームへ成長【2012年昇格プレーオフ準決勝 vs横浜FC戦@ニッパ球】 [レポート(2012)]

ジェフ4-0横浜FC


どうも、わたしです。




昇格プレーオフ、

まさに日本一残酷な歓喜の一戦であります。



ファンであり、サポーターであるわれわれがこの緊張感なので、

選手たちの緊張感は、並大抵ではないと思いますが、



そんなゲームで、相手をしっかり見て、分析し、

試合を作っているジェフの成長がわかる試合となりました。


簡単に流れを書いていきます。



序盤、横浜FCはどんどん前に入れてきてロングシュート中心にどんどん打ってきたが、ジェフは落ち着いて対応し徐々にボールを落ち着かせる。横浜FCは高い位置からのプレスをかけるが、ジェフはワンタッチパスを中心にボールを保持。いい形を見せていくが横浜FCも決定的な縦パスは入れさせない粘り強い展開が続いた。35分、中盤でフリーとなった勇人が後方からロングフィード、バウンドボールを藤田が体に当ててキーパーをかわし押し込み先制。ジェフは横浜がでてくるところでもしっかりスペースを埋め安定した守備、セカンドボールもクリアボールも味方につなげカウンターにつなげていて、前に出てくる横浜FCの勢いを遮断。53分にヨネ、58分に藤田、88分にサトケンが加点し、終始ジェフペースで試合を進め、快勝したデームでした。




思うところを書いていきます。





①試合を作り勝っていけるチームへ成長



ここ数戦、今期を象徴するようなゲームが、

続いています。



フクアリでの松本戦、

人とボールが動き、ワンタッチでパスをつないで崩していく形ができ、快勝。



鳴門での徳島戦、

アウェイで強風の環境の中、自分たちのペースでゲームを作り、中央のポストを中心に攻め、圧勝。



着実にチームのベストゲームを重ねてきての、今節、

さらにベストゲームといえる試合を、重ねていくことができました。




選手たちのコメントを見ると、横浜FCの布陣や選手の特徴をよく理解しているようであり、

布陣から読む相手の狙いや、風や陣地の影響まで、複雑な分析をこなしたうえで、

自分たちの意図を持って落ち着いてゲームに臨んでいるようです。





「おそらく、選手達の中でもそういう意思統一ができていた、だから点を取って余計に落ち着いたと思いますし、ハーフタイムにロッカーに帰ったときにも、だいたい5分ぐらいレストさせて、選手達が話をしているのを聞いているんですが、言うとおりだと。これ以上彼らに何も言うことがない位パーフェクトな分析をしていたし、これは行けると。(木山監督コメント(J'sGOAL))」



「横浜FCのメンバー表を見た時にカイオ選手が外れていたのでたぶん1トップだろうと思って、相手はブロックを作って長いボールを入れて選手が飛び出していくつもりなんだろうなと思いました。自分たちのディフェンスラインは結構高いので、相手がスピードのある選手を揃えてきたということは2列目からのランニングを意識してくるのかなと思って、そこは注意してやろうとディフェンスラインの選手、中盤の選手と話してやりました。でも、相手は予想通りに来たので、対応するのにそんなに時間はかかりませんでした。(佐藤勇人選手コメント(J'sGOAL))」



コメントで木山監督もいう通りの的確な分析が、

選手間でなされているのがわかります。




実際、横浜FCの布陣は、前回対戦時はスタメンしていますが、ここ数節は出場していなかった佐藤謙介選手がボランチに入り、

FWカイオ選手が外れる形となりました。




横浜FCの佐藤謙介選手は、ボランチながらゴール前に飛び込んだり、思い切りのいいミドルなど、

前へ向かう攻撃に特徴のある選手で、




FWカイオは、ボールを収めて攻撃にからむ能力にたけていて、

とくに低い位置でボールを収めて、ゲームを作れる選手だと思います。




つまり横浜FCの意図は、

収めるところなく長いボールを入れて、前に攻め、

とくにセカンドボールをボランチ佐藤選手に抑えてもらい、さらに押し込んでいく攻撃を模索したように思います。



横浜FCの前線には、存在感のある、ジャンボこと大久保選手もおり、

ロングボールと大久保選手のポスト、そして警戒していた野崎・武岡の飛び出しがあると、

確かに怖い攻撃です。



7月の前回対戦時であると、この布陣は、

カイオ選手が入る場合より、嫌だったと思います。



相手の勢いでボールをゴール前に入れてこられ、

あたふたしているうちにセカンドボールに詰められ、押し込まれてしまうような、

作っているゲームや意図する守備とは関係のない要素で失点してしまう可能性があるからです。



しかし今回は、

選手たちも的確な分析と準備のもとにゲームができており、

そんな心配はなかったように思います。



試合序盤に横浜FCにロングボールをどんどん供給されましたが、

ジェフは的確にはじき返し、セカンドボールは味方がつなげるところに落としていたように思います。




これにより、横浜FCはカウンターを受け、

セカンドボールを奪うことのできなかった佐藤謙介選手の良さを消せたように思います。




ともなれば、中盤で収めてゲームを作ってきたカイオ選手が入っていた方が、

ジェフにとっては嫌だったと思いますし、



変えてきた横浜FCと、自分たちのサッカーをやりとおしたジェフの、

差がでた部分かなと思います。





そういった分析や判断の部分もそうですが、

流れの中で揺さぶっていけるような攻撃もできてきています。



35分の得点は、裏へのロングボールによるものですが、

そこまでにもカウンターからいい形を作り、ラインを下げさせたり、

失敗しても中央で藤田に縦パスを入れていったりと、いろいろな攻撃を繰り返し、




相手の最終ラインはかなり揺さぶられていたと思います。




横浜FCの最終ラインはもともとそんなに高くなく、はじき返す能力も高く、

ロングボールを裏に通されて抜かれるというのはあまり観たことが無いんです。




それが、通ったというのは意外ですが、

藤田選手のポストや最終ライン前への縦パスの入りにチェックにいくことに警戒が行き、

ジェフのその揺さぶりに耐えられなかったとみています。




このように、ジェフの攻撃は揺さぶっていけるような多彩さがでてきていますし、

このほかにも、サイドで人数をかけて、逆サイドにサイドチェンジをかけたり、

相手の嫌がるような揺さぶりが、ゲームを通して非常に多かったと思います。




その揺さぶりの根本には、ショートパスを安定してワンタッチでつなぎ、つなげる位置のスペースへしっかり走り込んでいる、選手のパスワークがあり、

それを土台に、揺さぶりをしているといえます。




1か月前くらいまでは、

狙いがあるとそれ一辺倒になってしまったり、

相手の攻撃に対し、受け身になって何とかかわすという試合が多かったですが、




自分たちの意図を持って、

相手を揺さぶり、ゲームを作っていける、




そんなチームへ急成長したような気がします。



それは、選手たちが自発的に相手を研究し、分析し、対策を考え、

さらに選手間で意識を共有し、プレーにまでつなげるという、

準備に基づくものだと思います。




この準備を重ねるというのは、結構な量の仕事だと思いますが、

それが自発的にできているというのが、”脱甘”かなと思っています。




会社にやらされている仕事というのは退屈でつまらないですが、

自分で意図を持って、情熱をかけて一生懸命やり、成果につながっていったとき、

仕事というのはこんなにも楽しくやりがいのあるものだと気づくものです。




そんな一皮むけたジェフが、

今出来上がりつつあるのかなと思います。




そんな成長したチームへの、一つの転機になったゲームは、

奇しくも10月の大分戦です。




やりたい内容あるゲームを作り上げた最初の30分間、

先制もし、あとはゲームをさらに作っていくだけだったところ、




逆に、大分らしさを出されて、

盛り返されて、ホームでの大一番で敗戦となった悔しいゲーム。




あの反省があって、

今の、試合が作れるチームがあるといって、いいでしょう。



そこから5試合を4勝1分けで来て、

ふたたびリベンジをかける大分戦を迎えるというのも、

何か因縁めいたものを感じます。



ドラマは着実に描きあがってきた。




大分の牙城にはじき返され、

われわれはゲームを作れるようなサッカーを身につけ、

ふたたび、リベンジに、そして、奪還のゲームに挑む。




舞台は整った。




選手は大分の分析をすすめ、連携を高め、

サポーターは、決戦へ向け、大いに気勢をあげ、盛り上がろう。




今期の集大成といえる、最高のゲームを、

選手、サポーターともに、作り上げよう。




がんばれジェフユナイテッド。






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