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教育の普及で天才は消えてしまうのか [閑話休題]

どうも、わたしです。

日経新聞のコラム、武智幸徳さんの”アナザービュー”の2月10日分が面白かったので、

紹介するとともに、思うことを書きたいと思います。


コラムは、ITを用いたフォーム指導に関するもの。

言葉で表現できる知識を「形式知」、言語化は難しいものを「暗黙知」と言うが、スポーツの技の習得のコツは後者の方に入るという。言葉にできないから、コツの伝授は指導者にとって悩みの種になる。「腰を入れてダーンと振れ」なんて教えて、笑われる人もいるが、暗黙知の領域なのだから、教え方が感覚的になるのもやむを得ない。

そういう感覚の世界を解きほぐすため、「センシングデータ」という試みがあるという。体にいくつかセンサーをつけ、動きをデータ化グラフ化し、上手な選手と下手な選手とでの違いをわかるようにするという仕組みだとか。選手は、これを活用することにより、映像という主観と、データという客観の両方で説明されるので、納得しやすいのだとか。今まではしくじるたびに「どうしてできない」とコーチに叱られたものだが、タブレットのような端末が普及すれば、どこをどう修正すればいいか画面を見ながら話し合えるようになり、教え方は変わるかもしれない。

しかし、スポーツにおける「正しいフォーム」はあやふやで、男子のボルトと女子の福島千里では走り方がかなり違うという。最大公約数的な正しいフォームで走るのも悪くないとしながらも、筆者は、それぞれが理想のフォームを見つける手助けとしてITの価値があると締めておられました。



科学が発達することで、

スポーツの記録というのは大幅に伸びたと思います。



筋肉がどうすれば発達しやすいか、

スタミナはどうすればつくか、

どういうフォームで走ると合理的か、


科学により解析することで、

理想のやり方というのも導き出せるのかもしれません。


悪いことではないんでしょう。



ただ、少し懸念もあります。



科学や、

それをもとにした教育が発達することにより、

”天才”は生まれなくなってしまうのではないかということ。



例えば、

子どものころから、

”ボールの蹴り方はこれが最適だ”と、

全員が同じように教育され、

同じような蹴り方をするように育てられる。



みんなが上手な蹴り方ができれば、

チームは強くなり、

教えたコーチはいいコーチと言われるでしょう。



しかし、

その中に、フランサのようになれるはずの選手が混ざっていたらどうだろう。



彼は、魔法を使えなくなってしまうに違いない。



そんな天才は、自由にのびのびとやって、

独自のやり方を身につけなければ、

生まれないんじゃないかと思うんです。



コラムにあるように、ITの普及で、

最大公約数的なベストを教えていくことで、

レベルの高い教育はできると思います。



しかし、

上を目指していくような、W杯で活躍するべき様な天才の、

才能を奪ってしまいかねないとも思うのです。



そういう意味では、

きっちりした教育というのも適度なレベルまでで、



「腰を入れてダーンと振れ」というような、

昔ながらの師匠さんの言葉と、

血のにじむような修行がないと、

天才の才能はすたれてしまうのではないかと思います。



科学によるスポーツの発展は素晴らしいものですが、

昔ながらのやり方というのも、

悪くないんじゃないかと思います。



そして、

日本でも、フランサのような卓越した天才が生まれる土壌を、

消さないでほしいなと、

そんなことを思います。





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秋津蜻蛉

こんばんは。

「野茂英雄を作ることはできない」

異端の士を育む事は勇気が要りますし、そういった土壌自体あまりないのかもしれませんね。


しかし……

昨日モー娘でキュンキュンしたと思いきや一転してこの真面目なコラム。

nuruinuさん、非常にイイです!!
by 秋津蜻蛉 (2012-02-22 02:07) 

nuruinu

>秋津蜻蛉さん
こんばんは!!
そうなんです。いわば野茂のような選手が出てこなくて、みんな優等生な選手ばかりになっているように思います。
強烈な個性を放つ選手を育てる国になって欲しいなと思います。

記事は、ジェフとサッカーを”楽しむ”ことを目標に書いているので、真面目な記事も、おバカな記事も、自分が楽しんで書いています。楽しんでもらえれば幸いですが、最近少し妄想が暴走気味なので(笑)、シーズン中は少し抑えて行こうかなと。

ではでは
by nuruinu (2012-02-22 22:36) 

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