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レフェリングも含めて観戦を楽しめるようになりたい [Jリーグ]

今期は例年より観戦できているのと、こうやってブログを書くのにしっかり見ようとしていることもあって、レフェリーの判定が気になります。気になるのはジェフに対して不利な判定になった場合だけれど。相手がレッドで退場だと思ったものがイエローだったり、PK獲得したと思ったのが、流されたり。


思いだしたらだんだん腹が立ってきた。

いや、腹の立つ話は試合ごとにするとしまして。


某ジェフサポさんのブログの記事によくレフェリングについて書いてくださっていて(いつも楽しく読ませていただいてます)、私はレフェリングについてあまり知らないし、そもそもよくルールを知らないことに気がつきました。
まあ、読んでいただいている方には私が素人なのがバレバレだとは思いますが。書いているのは、自分本位に気持ちいいことが趣旨なのでお許しを。

ろくに知らないくせに、レフェリーに容赦ないブーイングをしているわけです。これも自分は気持ちいいけれど、詳しい人にはえらい迷惑を掛けているかも。

というわけで、某ブログさんのおかげでいろいろ興味を持ちまして、図書館で本を借りて読んでみました。

サッカーを100倍楽しむための審判入門(松崎康弘著)


JFAの審判委員長の著作で2009年のものなので内容も新しい。
ちなみにアマゾンのリンクが張ってありますが、ここでの紹介用なので、あしからず。私も図書館で借りて読みました(^-^)。


けっこうサッカーの試合の裏側についても教えてくれていまして、ちょっと試合の見方が変わるんじゃないかと思います。レフェリーと選手の実名入りで実際のプレーとレフェリングについて、ミスだったとか好ジャッジだったとか書かれており、娯楽的に読んでも面白い内容でした。


盗作にならない程度に、感想文として書きますと、ポイントで次の2つを紹介します。

①競技規則=ルールではない

サッカーの競技規則はたったの17条しかないそうです。
サッカー競技規則(JFAホームページより、注PDF)

読むと頭が痛くなりそうですが、確かに基本的なことしか書いていなく、あいまいな部分も多い。

たとえば、手や腕を使って故意にボールを扱うとハンドの反則です。
が、故意でなければ反則でないのだそうです。
それが競技規則には「ボールを意図的に手または腕で扱う(ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内
にあるボールを扱う場合を除く)。」となっていて「意図的に」という文言がはいっています。

故意かどうかは、審判が選手の意図を読み、判断します。

これを2009年のJ1で内田選手(当時鹿島)がゴール前でハンドをとられたプレーをもとに解説されていました。

これって私は知らなかった。手で触ったら自動的に反則だと思っていました。

で、ハンドにかかわらず、判断の前例を積み上げていった慣習法(本書ではコモンセンスの表現でも書かれています)がルールなのだそうです。

また、大変なことに、国や地域によって慣習法が少し違う。審判をだますような選手の多い地域では厳格にとる(ハンドであれば、手にボールが接触すれば故意がどうかにかかわらず反則となったり)のが慣習になっていたりし、同じ適用のされ方をしないそうです。

審判は、そういったいろいろな前例や慣習をプレーにあてはめて、一瞬のうちに判断を下さなければいけないわけですね。

これはなかなか大変な作業だと思います。

我々、サポもブーイングをする前に、いろいろなサッカーを見て、サッカーを知っていないと、コモンセンス(常識)から外れた恥ずかしいブーイングをしてしまっているのかもしれない。審判と、一部の成熟したサッカーファンはわかるけど、未熟なファンにはわからないというような。まあ、それでブーイングするのもされるのも含めてサッカーの楽しさなんですが。

というわけで、規則の勉強も必要だけど、試合やプレーをいっぱい見ることが必要だなあ、と思いました。



②プロレフェリーとアマレフェリーのそれぞれの大変さ

この本ではレフェリーの評価方法も書かれていて、1級審判員(J1・J2主審副審、JFL担当)は試合ごとに審判アセッサー(審判評価者)が付いていて、アセッサーとなった元1級審判員にレフェリングを評価され、昇格降格の対象を決められているのだとか。そのほかにも体力テストもあり、評価される。で、Jチームなどと同じように昇格降格が行われます。具体的には、J1担当、J2担当、JFL担当のリーグ順位が審判にもあり、担当より上位リーグを裁くことはないとのこと。

各審判員が自分の評価された内容は見られるようになっているそうです。項目ごとの点数とコメントがつくのだとか。

これは結構シビアなことだと思います。毎試合、厳格に評価を受けているわけです。
著者も、レフェリーはある意味選手よりシビアで、やわな根性では勤まらないとおっしゃってます。
選手は試合中のミスや態度について全部指摘されるわけではないですもんね。
レフェリーは結構大変なんだなと思ってしまいます。

また、レフェリーで生計を立てているプロフェッショナルレフェリーは2009年で12人。1級審判員133人のごくごく一部です。J1担当65人(うち主審22人)にも満たない。
試合給は出るそうだけれど、J2担当の審判は全員がほかに本業をもつアマチュアの審判というわけです。J1担当でも半分以上プロではないということです。

試合の前日は本業の仕事をして、当日はスタジアムに行って1万人のお客さんの前で笛を吹く。ミスをしなくてもホームチームに不利な判定があればブーイングを浴びる。好ジャッジをしても、チャントをもらえるわけでも、新聞紙面などで評価されるわけでもない。レフェリーって結構悲しい役割です。

なでしこジャパンが優勝して、その選手達がほかに仕事をしながら選手をやっていることが話題になりましたけど、アマのレフェリーも結構大変な状態だと思いました。結構な量のトレーニングもこなさないといけないでしょうし、JFLは遠隔地でも試合ありますしね。仕事とレフェリーの両立は、半端じゃ出来ないと思います。

ちなみに、プロレフェリーの場合、報酬はどのくらいかというのも書かれていて、大企業の社員の平均年収の2倍くらいだそうです。プロスポーツ選手並みの身体能力が求められていることや、そのプレッシャーや、門戸の狭さから考えると妥当だと思いますが、どうでしょうか。

レフェリーは思った以上に大変なお仕事のようです。



というような感じで、結構楽しく読めました。知らない世界ですね。他にもいろいろな面からレフェリーというものについて紹介してくれています。


基本的にわたしは、ジェフに不利な審判=敵、という考え方でしたが、少しあらためないといけない。


本にも書かれていましたが、レフェリーと選手がリスペクトしあう関係が大事だと。サポも本来は、レフェリーにリスペクトを持たなくてはいけないですよね。

特にフクアリは紳士な場所であるべきだと思います。


というわけで、ジェフに不利な判定をしても、次の日に忘れられるくらいのブーイングに抑えてあげることにします(笑)。


ジェフのために必要なブーイングはする主義ですので。



お暇な方は、図書館で借りてみてください。他の審判本でも面白いと思います。

それで、ジェフサポの多くがレフェリング技術まで楽しめるような熟練したサポになっていくと嬉しいですね。わたしはいつまでたっても未熟かもしれないですけど。


今度は戦術の本を読みたいがいつになるか・・・


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ジェフィ・ユニティ

お疲れ様です。はじめまして。
いつも拝見させていただいています。

レフェリーの詳しいお話、楽しく拝見させていただきました。
私もたまーに審判に関する記事を書いているので、ブログ村からリンクを辿って着ました。
ちなみに私が見たときは「注目記事ランキング」の1位でしたよ!
私も管理人さんと同じように松崎さんの著書から審判員に興味を抱き今では審判員資格まで取得してしまいましたww
審判って結構奥が深くて楽しいですよね。
もし機会があれば「審判目線」という本も読んでみてください。
同じく松崎さんの著書であり、フクアリが表紙になっています!!

正しいルールに照らし合わせて楽しむのも、正しくなくても楽しい観戦も、両方がサッカーだと思うので
一緒にサッカーを楽しみましょう。


by ジェフィ・ユニティ (2011-08-26 21:51) 

nuruinu

>ジェフィ・ユニティさん

コメントどーもです。

はじめまして。

おそらくお気づきのことと思いますが、記事に載せさせていただいた、レフェリングに興味を持つに至るきっかけとなったのが、御ブログ(ジェフタイム)です。この節はどうもお世話になりました。

見させていただいていて、けっこう気づかされることが多くて、これだけというわけじゃないんですけど、わたしはいつだったかのオーロイのゴールがノーゴールになったシーンが疑問だったんですけど、それを主審の手の上げ方や笛の吹き方とかから分析されていて、そういう視点での見方もあるのかと発見がありまして、興味を持った次第です。

しかし、資格まで取るなんて・・・すごいですねえ。

オススメの本、読んでみたいと思います。松崎さんの本、オモシロいっすね。

けっこう楽しみにしていますので、またレフェリング記事も更新してくださいね。謎のレフェリングだらけですから(笑)

そちらのブログにも出没させていただきますね。

これからもよろしくです。



by nuruinu (2011-08-26 22:35) 

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